目を覚ますと、私は病院にいました。



お父さん、お母さん、お兄ちゃんが心配そうに私のことを見ていました。



お母さんは、少し泣いてしました。



私は、急に呼吸困難を起こして倒れ、救急車で運ばれたそうです。



お医者さんから、私は日輪病(にちりんびょう)だと伝えられました。



日輪病は皮膚の色が下の方から上に段々と黄色く変色していく病気だそうです。



黄色くなった部分は動かせなくなり、全身が黄色くなったときに死んでしまいます。



治療法はまだ見つかっていません。



植物は葉っぱが下の方から黄色くなって枯れていくことがあります。



日輪病の患者が死ぬまでの様子が、ひまわりが枯れる様子に似ていることから日輪病という名前がついたそうです。



私は、お医者さんの話を信じることができませんでした。



こんなに元気な自分が死ぬだなんてあり得ないと思ったのです。



大丈夫。



私は死なない。



きっと、生きていられる。



自分に言い聞かせました。



でも、その気持ちとは反対に、私の体は弱っていきました。