そんなこと、あるはずないのに。 彼のどこにそんな要素があるっていうんだろう。 「いくら妹と同じ名前だからって、話して間もないのに急に下の名前で呼んだり、おでこくっつけたり…嫌われてもいいくらいのことしたでしょ?すごく後悔した。逆に傷つけてたんだって…」 「っ、そんなことない…!私、菱川くんのその妹さんに対する癖みたいなの、好きなの。たしかに複雑だったし、無駄にドキドキして恥ずかしかったけど…」