菱川くんは甘めが好み


「ひゃ…っ?!」



「大丈夫」って言おうとしたのに、菱川くんが鼻と鼻がくっつきそうなくらいの距離まで来るから、思わず変な声が出てしまう。



コツン、と2人こおでこがくっつき、距離がほとんどゼロに等しくなった。



「ひ、菱川く…」



「…熱はなさそうだね。でも、やっぱりまだ顔赤い」



な、な…っ…。



心臓が痛いくらいにドキドキして、苦しい。



「菱川くんのせい、だよ…っ」



「え、俺のせい?」



キョトンとした顔で、何も気づいていない様子の菱川くん。