「菱川くん菱川くんっ、今日暇?」 「あ、ちょっと!私が誘う予定だったのに!」 「菱川く〜ん、一緒に帰ろーよー!」 うわぁ…今日もまた凄いなぁ。 全ての授業が終わった放課後の教室。 今日こそはとある男子を誘おうと、同じクラス、他クラスからやってきた女子たちが大勢群がっている。 河合千乃17歳、高校2年生のごくごく普通の女子高生である私は、いつものことながら圧倒されていた。