3月1日。高校の卒業式だった。

 友達も表面上だけ、学校自体に、なんの思い入れもない。ただ、先生と関係がなくなるのが寂しかった。

 最後のホームルームのあと、みんなで写真を撮ったりしていた。
 それが、終わり、私は帰ることにした。
 
 先生に、挨拶だけした。
「今まで、ありがとうございました。」
「こちらこそ、ありがとう。」
 先生に会釈をした。

 先生は、肩をポンと叩いて、囁いた。
「話がある。あとで連絡する。」

『話って何?今更。』

 とりあえず、自宅に帰ってゆっくりしていた。