「お邪魔します。
 今日も、誰もいないの?」
「はい。何してるんだかわかりませんけど。
仕事なのか、出かけてるのか。」
「親と会話しないの?」
「しないですね。必要以上には・・・。」
「なんで?」
「話すことがないからです。
 私が、親の後を継げば、親はそれでいいんじゃないですか?私、医学部に行くつもりだし、親にも伝えてあるし。」
「なんか、冷めた家なんだなぁ。」
「そうですね。まぁ、いいんですよ。」
 先生に、コーヒーを出した。