「「…………」」




突然の訪問者に、私とトナカイ達は固まる。





「「「「うわぁーー!!!強盗だっーーー!!!」」」」




一斉にトナカイ達は悲鳴をあげて、隅に逃げ込み、身を隠す。




といっても、丸見えだけど………。





「ちょ……違うわっ!!私、強盗じゃないのっ!!」




というか、「勝手に私の家の上でパーティーをしているトナカイ達の方が不法侵入なのでは」と思ってしまうのは、間違っているのか?




私は事細やかに、ここに来た理由を話す。





朝の出来事から、現在までの話を。




するとトナカイ達は、興味を示し敵じゃない事が分かるとーー。





「なーんだ。最初からそう言えばいいのに〜。ブドウジュース飲む?」




あっという間にみんな席に着き、さっきの事がなかったように、賑やかに。





いやいや、切り替え早くない!?




「あ……あぁ。頂きます」





ご好意には答えたい盛りで、ブドウジュースをトナカイのリーダーらしき「アラン」という名前のトナカイにお酌される。




(この人絶対、チキン多めに食べたな……口の中チキンの匂いでちょっと臭い)




しかも、ちょっと年齢がおじさん。





話をすれば、「人生とは何か」とか「昔の頃はーー」なんて話が出てきてるから、相当お酒を飲んでる。





タイミング悪い時に来ちゃったな………。