そう思った次の瞬間だった。
体が誰かに持ち上げられるように、フワッと浮いた。
「ーーえ?」
驚いた時には、私はこの町の空の上。
下にある住宅街が、小さな星のように光瞬いている。
真っ暗な空の中、所々に縮れ雲が空に浮かび夜の月が黄金に輝いていたのだ。
「凄い………!!本当だったんだっ!!」
嬉しくなったのも、つかの間。
「ふぁー……眠くなってきちゃった」
飛び始めて、五分たった頃だった。
私の属性、「飽き性」が発動してしまい、飛ぶことに慣れてしまったのだ。
「もういいかな。十分飛んだし、この街が様変わりするわけじゃないから」
私は空の上で、uターン。
目の前にいたカラスが驚いて、「カァー!?」と間抜けな声を出し私の左頬を掠る。
「ごめんねー。カラスさーん」
早速元来た、道を進んでいた。
その時だった。


