ーーーーー日曜日


飲みすぎた所為で見事に寝坊した朝は
お母さんお手製の味噌を使った味噌汁だけで済ませて

お昼は中井家恒例だと言う回転寿司へ
五人で歩いて行くことになった


俺と莉子は昨日も食べたが
それは言わないことにして楽しむことにした


運転があるから俺はノンアルを選んだのに


莉子も「合わせる」とノンアルにした


「飲みたいなら飲んでも良いのに」


「そんな女じゃありません〜」


ウッカリ、オネェ言葉で応戦しそうになるのを飲み込んで


「はいはい」


上手く誤魔化した


「えっと」


「ん?」


「食べたら早く帰ろうね」


「・・・っ、うん」


俺が我慢していることに気付いたのか知らないが


可愛いことを言う莉子の手をテーブルの下でそっと握った


「・・・っ」


とりあえず帰ったら
なにかお揃いの物を買いに行こう


俺のって印を付けとかなきゃ
心配で仕方ない


「フッ」


小さく吹き出した俺に気付くのも
やっぱり莉子だけで


「凛、さん?」


訝しげに見てきたって
可愛い仕草に見えるから不思議


「愛してるよ」


「・・・っ」


ウッカリ口を滑らせた所為で


向かい側に座った
ご両親とお兄さんは何故か赤面しているし


莉子は耳まで真っ赤になった


「イケメンって何から何までイケメンよね〜」


夢見る夢子みたいなお母さんは


「お父さんもたまには言ってね」


お父さんを固まらせていた


「また遊びに来なさい」


「はい、また近いうちに」


こうして電撃お宅訪問の旅は終わった