そっか。瞬は憶えてたんだ。 優しくしてもらったから憶えていたのかな…? たとえそうだとしても。 私が憶えていない2人の思い出は、瞬が憶えていてくれる。 きっと、瞬が憶えていないことは私が憶えてる。 それが幼なじみ。 ……どうしてだろう。 すごく、嬉しい……。 まるで、唯一無二の存在、みたいな……。 ……まただ。 また右手が疼き始める。 脈打つようにズキズキ。 何に反応してるの…? 心……? 心が鳴るとき、叫ぶみたいに反応している気がする。 それも、瞬のことになると……。