朝、キスして。


そっか。瞬は憶えてたんだ。

優しくしてもらったから憶えていたのかな…?


たとえそうだとしても。


私が憶えていない2人の思い出は、瞬が憶えていてくれる。

きっと、瞬が憶えていないことは私が憶えてる。

それが幼なじみ。


……どうしてだろう。

すごく、嬉しい……。


まるで、唯一無二の存在、みたいな……。


……まただ。

また右手が疼き始める。

脈打つようにズキズキ。


何に反応してるの…?

心……?


心が鳴るとき、叫ぶみたいに反応している気がする。


それも、瞬のことになると……。