ガイコツ先生がシュンとなっちゃったから口任せに担いでしまった。
それが二度目の間違い。
そこから始まる、ガイコツ先生の課外授業。
昨日の怖い話どころか、普段の授業以上に饒舌かつ爛々としている。
「渡辺ー、勘弁してくれよー…。山登りながら生物の授業とかしんどいって」
優雨ちゃんの前を歩くクラスの男子がぼそっと言う。
そのさらに前では、ハルくんが肩を震わせて笑いに堪えているようだった。
ごめんなさーい……。
数分後……。
「ハァハァ……、…………ハァ、……ゲホゲホっ」
後ろから聞こえる荒い息遣い。
さっきまでの饒舌なガイコツ先生はどこへやら。
ただでさえ正気のない顔が、さらにげっそりと痩けている。
1歩1歩進める重い足取りと相まって、まるでゾンビのよう。
そりゃ、あれだけ喋ったら疲れるよ。
「先生、一度休んだ方がいいんじゃ」
「……そ、そうですね…………そうしますっ……。みなさんは、お先に……」
足を止めて、道の端にへたり込むように座る先生。



