でも今は……。
閉じたまぶたの裏で思い浮かぶ顔がある。
「目が大きくて。控えめに笑うことが多いんだけど、たまに無邪気に笑うこともあって……その笑顔が可愛いんだけど、でも……怒ったり困ったり、くせ毛の髪がうまくまとまらないときの唇を尖らせる表情も結構好きで」
ぽつりぽつり出てくる言葉は、心の中で呟いたつもりだった。
でも実際は、声に乗せていて。
それに気づかないまま、俺は続ける。
「頑固だけど、本当は甘えたがりで尽くしちゃうのを知ってるから。もっと……」
そういう面を見せてほしい。
そう言おうとして。ハッとして言葉を切った。
何を言ってるんだ、俺……。
「瞬、おまえ……今、誰を思い浮かべた?」
「……」
しくった。
「ぜってぇ好きな奴いるだろぉ!」
「誰だ!おしえろーーーっ!」
眠気がふっ飛ぶほどの叫び声が耳をつんざく。
声に驚いてやって来た先生から注意されてもなお、奴らの興奮は止まず。
俺はその夜、ほとんど寝かせてもらえなかった。



