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「うちのクラスの女子、結構当たりじゃね?」
「森下だろ、秋山だろ。それにダブル渡辺」
宿泊研修1日目の夜。
男子部屋は恋バナで大盛り上がり。
布団に入って、消灯時間を過ぎたから電気は消して。
でもそれが余計に話を弾ませている。
当たり……つまり、可愛い子がいるって意味なんだけど。
「でも秋山と渡辺有咲は彼氏いるだろ」
「いや、渡辺は別れたらしい」
「へぇ。あのクズ男とようやく別れたんだ。じゃあ狙い目じゃん」
いつだって上から目線の会話。
男は成長しねぇな。
と彼らに背を向けながら思う。
楽しそうで何より。俺はあくまで他人事。
目を閉じれば自然と眠気に誘われて、意識が虚ろになってゆく。
今日はいつもより早起きだったし、バスの中で眠れなかったから。今、超絶眠い。
……そんな俺の意識を、
「そういやさ。瞬、さっき呼び出されてたよな。告白?」
誰かが呼び起こす。



