目が覚めると、隣で有咲が寝ていた。


「!?」


驚いて勢いよく身体を起こす。

頭がズキンと痛む感じがしたが、無視して今はやばい状況に目を見張る。


何がやばいって──

俺、服着てないんだけどっ!?


スウェットパンツは履いているけど、上半身がなぜか裸。

俺に裸で寝る癖はない。

そして、ベッドには寝息を立てる有咲がいて……。


導き出される答えは──


俺、もしかして……やっちゃった?


それもやばいけど、何よりやばいのはまったく記憶にないこと。

いつ有咲が俺の部屋に入ってきたかも憶えていない。


「あーーー!!!」

「うお、びっくりした!」


自分の犯したかもしれない罪を必死に思い返していた俺は、突如叫ぶように上がった声に驚いた。

いつの間にか有咲が起きていた。