朝、キスして。


「……」


なんでこういうときは何も話さないんだろう。


……ううん。むしろ、どうして今まで普通に話せていたのだろう。

1年半以上、お互い避け続けてきたのに……。


「瞬って彼女いるの?」


沈黙に耐えきれず先に口を開いたのは私。

顔を上げると、瞬は目を見開いていた。


……何か変なこと言ったかな?


「なに…?」

「……いや、有咲って時々わからないよな。さっきは仲良くないって突き放したのに、今は俺のこと訊いてる」

「沈黙が嫌だっただけだよ」


と適当なことを言ってみる。


確かに、情緒不安定かってくらい、瞬を遠ざけたり話しかけたり。

でも、優雨ちゃんからあんな話を聞いたら気にせずにはいられない。


「ふーん、まぁいいけど。……いないよ、彼女」

「どうして?」

「どうしてって言われても……そんな簡単にできるもんじゃないだろ」


そうかな。瞬なら彼女を作ろうと思えば作れたと思うけど。