朝、キスして。


トボトボ……廊下を歩く。


ハルから衝撃的な話を聞いた。

「それに」とハルがつけ加えた話。全身の血が抜けていくような感覚に襲われるほどの話を最後にされた。


「有咲も知ってる、あんたの気持ち。そのせいでだいぶこじれてるから」


有咲も知ってる……?

なんで?

いつから?

いつ気づかれたの?

知っていて、私と普通に接していたの?


ぐるぐる考えたって仕方ない疑問が絶えず出てくる。

答えは自分じゃなくて有咲のなかにあるのに。


もしかして、有咲の話って瞬のこと?


その考えに行きついたとき、ただでさえ重かった足取りが止まった。


「優雨ちゃんっ」


情けない。

普段は思ったらすぐ口にするくせに、自分を守ろうとするときだけ口を閉ざすなんて……。

自分がこんなに卑怯な人間だなんて初めて知った。


「有咲……」


廊下の向こうから有咲が駆け寄ってきた。