「こくっ!?」
思わず大きな驚きが出る。
だって、どう考えたって何もないわけないようなことが起きてるじゃん。
それを何もなかったかのように振る舞うハルが信じられない。
だけど、声を上げたせいでクラスメイトたちがこっちを見てきて、注目を浴びてしまった。
「はぁ……。ちょっと来て」
ハルに言われて、私たちは教室を出た。
移動のわずかな時間さえ私には煩わしくて、廊下で向き合った瞬間に話の続きをする。
「告ったって、誰が誰に?」
「俺が有咲に」
「有咲が好きなの?……ていうか、告ったって……」
なんで落ち着いていられるのかわからない。
こういう男なんだろうって強引に理由をつけても理解できないことがある。
「有咲には瞬がいるじゃん」
問題はそこだ。
ハルが有咲を好きだという驚きは、ちょっと記憶を辿っただけで思いあたる節が出てきてすぐに飲み込めた。
むしろ、なんで今まで気づかなかったんだろうと思う。



