朝、キスして。


「テスト頑張ろうって?」

「そうやって誤魔化してたけど、なにを言いかけたんだろうって気になって。あのとき後ろ歩いてて見てたから」

「あー……そうなんだ……」


ハルくんはあんなちょっとのことでも気になっちゃうんだ。

気遣いとかのレベルじゃなくて、それはもはや気にしすぎなのでは?


……って、あれ?

もしかして、待ってたって……“私を”待ってたってこと?


「大したことじゃ……」


なくはないんだけど……。

ためらってしまうのは、誰にでもできる話じゃないから。


「ちょっと気になっただけ。無理に聞き出すつもりはない──ってさっきまでは思ってた」


言い淀む私より先に、ハルくんが口を開いた。


「その顔見たらさ、無理に聞き出さないといけない気がする」

「……っ」

「となり、座って」


言い訳をするなら、氷王子のちょっと冷たい命令に逆らえなかったから。

でも本音は……私を待っていてくれたハルくんにすがりたくなったから。