朝、キスして。


月曜日。


あれから初めて優雨ちゃんに会う。

どんな顔して会えばいいんだろう……。

優雨ちゃんはどんな表情をしているんだろう……。


「有咲、おはよう」


登校して廊下を歩いていると、後ろから声をかけられた。


凜とした雰囲気にお似合いな綺麗な声。

振り向く前から誰かわかって、ビクッと身体が反応する。


「おはよう、優雨ちゃん……」


優雨ちゃんだ。

珍しいけど笑顔を見せていて、そこに陰りも気まずさもない。


何を思っているんだろう。

……わからない。

わからないから、今までも優雨ちゃんの気持ちに気づけなかったんだ。


「今日は瞬は一緒じゃないの?」


優雨ちゃんの口から瞬の名前が出て、いつもならなんとも思わないのに今はどうしたって引っかかってしまう。


こんなことで私、優雨ちゃんと話せるのかな……。

面倒くさい感情をかき消して、笑顔を作る。