朝、キスして。


「……ああ、そういうことね」


瞬は納得したように、にやり笑った。

そして、同じように腰を落とすと。


「ここなら隠れてできるけど?」


挑発の言葉を投げてくる。


「……それでもダメって言ったら?」

「しないよ」


間接的に問われている。

キスしたいか、したくないか。


“したい”なんて性欲強いみたいで言えない。

でも、したくないわけじゃない。


意思を問われるのが、こんなに照れくさいことだと思わなかった。

いっそ勝手にしてくれた方が……。


「いじわる!」

「ははっ。かもね」


歯を見せて笑う瞬。

そっと片手を伸ばして、私の頬に触れる。


「可愛すぎて意地悪したくなる」


優しさに不敵さをまぜた笑顔。


今その表情で、その言葉を言うのはずるい。

むかつくくらいずるい。

うぅ……私ばかりドキドキだよ。


悟られたくなくて俯いた。