全てが終わり、私たちは雨が上がった中庭に出た。下級生がアーチを作って、送り出してくれることはなかったし、参列してくれた保護者の姿も、もうなかったけど、クラスを越えた交歓会はいつまでも続いた。
「お前たち、もうそろそろ帰れ。」
そんな無粋なことを言う先生は、さすがに1人もいない。
平成最後の中学3年生は、すぐに令和最初の高校1年生になって、感染症に翻弄されながらも、懸命に3年間を駆け抜け、今日、卒業式を迎えた。
そして、まもなく月が変わると法律が変わり、私たちは日本初の「18歳の成人」になるんだ。
スマホで記念撮影、卒アルにメッセ-ジ・・・一体何人と交換しただろう。その波もさすがに、そろそろ引き始めた頃
「三浦さん。」
声がした。ハッとして振り返ると、そこには今日、どうしても会いたかった人の顔が。
「岡野くん・・・。」
「随分待ったよ、三浦さんは人気者だから。」
そう言って私の前に立った彼は
「卒業おめでとう。そして・・・8年間、ありがとう。」
笑顔で私に告げた。
「私の方こそ・・・ありがとう。そして卒業おめでとう、岡野くん・・・。」
こみ上げてくる何かを抑えながら、私も答える。
「最後に一緒に、写真撮ってもらっていいかな。」
「もちろん・・・よろしくお願いします。」
私は答える。
「撮ってあげる。」
美奈の言葉に、自分のスマホを手渡すと、彼が私の横に立つ。
「表情固いよ、紗月。もっと岡野っちの側に寄って。」
美奈が言って来るから、私は遠慮がちに彼に近付く。
「それでよし、いくよ。」
美奈が立て続けにシャッタ-を押す。うまく笑えたかな・・・。
「ま、こんなもんかな。」
「ありがとう。それでよかったら、メッセ-ジ、いいかな?出来たら藍沢さんも。」
今度はそう言って卒アルを私たちに差し出して来る岡野くん。既にいくつか書かれていたメッセ-ジの横に、私は当たり障りのない文章を記す。そして彼にもメッセ-ジをもらい、私たちは向かい合った。
「お前たち、もうそろそろ帰れ。」
そんな無粋なことを言う先生は、さすがに1人もいない。
平成最後の中学3年生は、すぐに令和最初の高校1年生になって、感染症に翻弄されながらも、懸命に3年間を駆け抜け、今日、卒業式を迎えた。
そして、まもなく月が変わると法律が変わり、私たちは日本初の「18歳の成人」になるんだ。
スマホで記念撮影、卒アルにメッセ-ジ・・・一体何人と交換しただろう。その波もさすがに、そろそろ引き始めた頃
「三浦さん。」
声がした。ハッとして振り返ると、そこには今日、どうしても会いたかった人の顔が。
「岡野くん・・・。」
「随分待ったよ、三浦さんは人気者だから。」
そう言って私の前に立った彼は
「卒業おめでとう。そして・・・8年間、ありがとう。」
笑顔で私に告げた。
「私の方こそ・・・ありがとう。そして卒業おめでとう、岡野くん・・・。」
こみ上げてくる何かを抑えながら、私も答える。
「最後に一緒に、写真撮ってもらっていいかな。」
「もちろん・・・よろしくお願いします。」
私は答える。
「撮ってあげる。」
美奈の言葉に、自分のスマホを手渡すと、彼が私の横に立つ。
「表情固いよ、紗月。もっと岡野っちの側に寄って。」
美奈が言って来るから、私は遠慮がちに彼に近付く。
「それでよし、いくよ。」
美奈が立て続けにシャッタ-を押す。うまく笑えたかな・・・。
「ま、こんなもんかな。」
「ありがとう。それでよかったら、メッセ-ジ、いいかな?出来たら藍沢さんも。」
今度はそう言って卒アルを私たちに差し出して来る岡野くん。既にいくつか書かれていたメッセ-ジの横に、私は当たり障りのない文章を記す。そして彼にもメッセ-ジをもらい、私たちは向かい合った。


