例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う

待ちに待った放課後。



「……行くか」



隣の席を立ちあがる冬弥くん。

その視線は私に向けられていた。

鞄を肩にかけている姿が格好良い。

最近、ほとんど話していなかったから少しのしぐさでもドキッとしてしまう自分がいる。


半面。

今もまだ気まずいと思ってしまう自分がいた。



「うん」



私も立ち上がり鞄を肩にかける。

歩き出す冬弥くんの後ろを黙ってついていく。

教室を出るとき、視線を感じて振り向くと加藤さんたちがこちらを見ていた。



『頑張れ』



口パクでそう言ってくれているのが伝わった。

手を振ってくれる加藤さんたちに小さく手を振り返す。


……嬉しいな。

私の恋が応援されているって嬉しい。


……美波ちゃんは。

美波ちゃんはどこにいるんだろう。

そう思って最後に教室を見渡すと、美波ちゃんの姿はなかった。

先に帰っちゃたのかな。