もう手遅れかもしれないけれど、長年の恋を諦めたくない自分もいたから。
少しでも冬弥くんの好みの女の子になりたいと思ってしまった。
夏樹先輩が相手でも、冬弥くん好みの女の子になりたい。
そうすれば、チャンスが来るかもしれない。
私は。
このとき、美波ちゃんの悲しげな視線が向けられることに気が付かなかった。
「冬弥くんの好きなタイプって、どんなタイプなの?」
震える手を隠して聞いてみた。
ノリが良い彼女たち。
楽しそうに冬弥くんの好みのタイプを教えてくれた。
「ファンクラブの1人が、冬弥くんと湊くんの会話を聞いちゃったんだけどさ、」
「……湊くんとの会話?」
「うん。そうしたら、2人が好きな女子の話をしていたんだと思う」
彼女が言うには。
放課後の教室で冬弥くんと湊くんが話しているところを聞いた子がいるらしい。
そこで聞いた好きな女の子のタイプ。
「スタイルがよくて、顔もよくて。まあ、美少女って感じだよね」
「そうなんだ……。ほ、他には?」
「成績優秀で清潔感のある女の子、らしいよー」
「えー。ハードル高いな。うちらには無理じゃん」
少しでも冬弥くんの好みの女の子になりたいと思ってしまった。
夏樹先輩が相手でも、冬弥くん好みの女の子になりたい。
そうすれば、チャンスが来るかもしれない。
私は。
このとき、美波ちゃんの悲しげな視線が向けられることに気が付かなかった。
「冬弥くんの好きなタイプって、どんなタイプなの?」
震える手を隠して聞いてみた。
ノリが良い彼女たち。
楽しそうに冬弥くんの好みのタイプを教えてくれた。
「ファンクラブの1人が、冬弥くんと湊くんの会話を聞いちゃったんだけどさ、」
「……湊くんとの会話?」
「うん。そうしたら、2人が好きな女子の話をしていたんだと思う」
彼女が言うには。
放課後の教室で冬弥くんと湊くんが話しているところを聞いた子がいるらしい。
そこで聞いた好きな女の子のタイプ。
「スタイルがよくて、顔もよくて。まあ、美少女って感じだよね」
「そうなんだ……。ほ、他には?」
「成績優秀で清潔感のある女の子、らしいよー」
「えー。ハードル高いな。うちらには無理じゃん」



