例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う

「なんで俺じゃないんだよ……」

「え?」

「なんで俺じゃなくて湊なんだよ」

「それ、は……」



冬弥くんと向き合うことが怖かったから。


今回の夏樹先輩からの告白の件だけじゃない。

冬弥くんはモテる。

告白だって日常茶飯事。

本音を言えば、呼び出されるたびに女の子に会いに行ってほしくなかった。

いつか冬弥くんは私以外の女の子と付き合うのかな、って思ったら怖かった。


それが今日。

文化祭の劇でのキスシーンがあって。

それでも冬弥くんが後夜祭の花火に誘ってくれて。

浮かれていた私を突き落としたのは、夏樹先輩からの告白。


ずっと我慢してきたことが、今になって爆発してしまったのだ。

そんな状態で、冬弥くんとまともに話せる自信がない。

だから言葉が出ないのに。