例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う

「なんで黙っているんだよ」

「……」

「なにか答えろよ」

「っ、」



……冬弥くんこそ、なんでなにも教えてくれないの?

夏樹先輩に告白されたんじゃないの?

告白はなんて返事をしたの?

花火、夏樹先輩と一緒に見ることになったの?


聞きたいのに。

答えてほしいのに。

なんで、言葉が出てこないの……?



「こっち向けよ」



冬弥くんの腕が私の左腕をつかんだ。

私は湊くんの腕の中、もう片方の手で涙をごしごしとこすった。

泣きはらした顔で振り向くと、冬弥くんと目が合う。

彼の隣に夏樹先輩の姿はなかった。



「……泣いていたのか?」



私の顔を見て少し驚いた顔をする冬弥くん。

彼の問いに戸惑いながらも、こくんと頷く。

それと同時に私の腕をつかんでいる彼の手に力が入ったことが分かった。