3月16日

優奈の言葉が忘れられない。

まだ病気が完治しているとは言えない優奈。

最近は笑顔も増えてきたのに、今日はなんだか表情が暗い。


どうしたのかと聞くと優奈は涙を浮かべながら言った。

今までの元気な自分はもう存在しない、と。

容姿も性格も変わってしまったと泣いていた。

辛くて消えたいと思うときが時々あるんだ。

そう言った優奈。


『例え、私が消えたとしても―……』


俺はその言葉の続きが聞きたくなくて、優奈の言葉をさえぎってしまった。