例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う

「優奈ちゃん!?」



走っている途中、名前を呼ばれて思わず立ち止まる。

振り返れば湊くんが立っていた。



「……湊くん、」

「誰か探しているの?」

「うん。……冬弥くんを」

「そっか」



私は冬弥くんに伝えたいことがある。

だけど、その前に湊くんにも伝えたいことがある。

はっきり、気持ちを伝えなきゃ。



「湊くん。ごめん」

「……」

「告白のこと。私は湊くんと付き合えない」



心臓がドクドクする。

湊くんを傷つけてしまうかもしれない。

だけど、自分の気持ちを無視したくない。

曖昧にしてしまったらそれこそ湊くんを傷つけてしまうだろう。



「私は冬弥くんのことが好き。だから、ごめんなさい」



頭を下げる。

いっぱい助けてくれたのに。

心配もかけたのに。

ありのままの私を受け入れてくれたのに。

ごめんなさい。


それと、私を好きになってくれてありがとう。