例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う

酷い。

病原菌、ってどういうこと。

なんで。

私がこんな扱いをされなくちゃいけないの?


後ろからクスクスと笑い声が聞こえた。

思わず振り返ると、顔も名前も知らない人たちが私を見て笑っている。

片方の手で数えられる人数じゃない。

通りすがりの人でさえ、私を見て笑っている。

その笑い声の中に、聞くには辛すぎる言葉が混ざっていた。



『気持ち悪い』



そんな言葉が聞えた。


きもち、わるい……?

私のことだよね?

私が、気持ち悪い?


なんで。

私は泣きたい気持ちを必死で我慢した。

そのおかげか涙をこぼさずにいられた。


だけど、また。

心の中でなにかが切れそうな。

壊れそうな。

そんな心の悲鳴が聞こえた。


誰か助けて。

そう思ったとき、冬弥くんの顔が浮かんだ。