例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う

「……で? 俺への頼みは?」



病室。

美波ちゃんと湊くんは夜も遅くなってきたからと、それぞれ先に帰ってもらった。

と、いうのはずるい口実。


少しだけ。

冬弥くんと2人きりになりたかったんだ。


残った冬弥くんと病室に2人きり。

ベッドに2人で腰掛ける。



「冬弥くんには、その……」

「なに?」



ドキドキする。

私のワガママを伝えたい。

どんな反応をされるのだろう……。



「私が、ご飯を半分食べることができたら、」

「……?」

「頭を撫でて欲しいの。……ぽんぽんって」



その瞬間。

私は冬弥くんに抱きしめられた。

耳元で冬弥くんがささやく。



「そんなのいつでもしてやるよ」



さらりとそんな言葉を言ってしまう冬弥くん。

顔が熱くなる。

冬弥くんに抱きしめられることも慣れていないのに。

ドキドキがあふれて止まらない。


ここ、仮にも病院だっていうのに……。

そう思うけれど、冬弥くんから離れたくない私もいるんだ。