例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う

「私、実は成宮くんことが好きで。成宮くんに大切に想われている優奈ちゃんが羨ましくて。それと同時に私なんかじゃダメなんだって悔しくて」



それで気が付けば嘘をついていた。

そう、美波ちゃんは言葉にした。



「……成宮くんのことが好きなんです」

「……」

「でも、嘘をついて傷つけていい理由にはならないから……。ごめんなさい」



美波ちゃんの言葉に嘘はないと思う。

同時に冷静でいる自分にもびっくりした。

美波ちゃんが冬弥くんを好き。

それは初めて知った真実。

だけど、なんていうか。

美波ちゃんを責める気にはならなかった。



「恋は、盲目だから」

「……え?」

「私は今、病気で入院中。恋も、病気なんだよ」



恋の病。

その言葉があるくらいだから。

病にかかったら、人は冷静な判断ができなくなる。