いつの間にか眠っていたようだ。

ぼんやりとしたいた頭がクリアになっていく。


そうだ。

湊くんの携帯からメッセ―ジが送られて来ていたんだ。

どうしよう。

再び体が震え始める。

言葉を発したくても上手く口が動かない。


ナースコール。

助けを呼ばなくちゃ。

ひとりじゃ、耐えられないよ……。


コンコン。

病室の扉が叩かれる。

誰?

先生?

看護師さん?

返事もできないまま私は扉が開かれるのを待つ。


ゆっくりと開かれる扉の先にいたのは、冬弥くんと。

美波ちゃんだった。



「と、、や、くん」

「優奈っ」



そっか。

もう、そんな時間なんだ。

窓の外から差し込む光がオレンジ色に染まっていることに今更ながら気が付く。

冬弥くんは震える私に気が付いた瞬間、勢いよく抱きしめてくれた。

美波ちゃんも不安げな顔で駆け寄ってくれる。