例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う

「一緒に来てくれた男の子と仲が良いんですね」

「まあ……。幼なじみで彼氏、だから」

「素敵な彼氏さんですね」



幼なじみ。

だけど、彼氏。


私は心の中に引っかかるものを感じた。

私、冬弥くんに恋人らしいことをしてあげられているかな。

いつも自分のことばかりの私。

冬弥くんの気持ちを考えたことがなかったかもしれない。 
それなのにいつも冬弥くんは私のことを考えてくれて。

本当に『素敵な彼氏』だと思う。


だからこそ。

私は冬弥くんの隣に立つべき人間ではないのかもしれない。

そう思ったら涙がこぼれていた。


無意識だった。

ほとんど話したことがない先生の目の前で。

先生の質問や言葉で涙を流す。

私って、こんなに涙を流せる人間だったっけ……。



「冬弥くんは本当に素敵な人だと思います。だかららこそ、私は彼に相応しくないと思う」

「そう思ってしまうんですね」

「はい。だから、どうしていいのか分からないんです」