例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う

「あれ? パーカー着ているんですか?」

「う、うん。だって、海まで行くのにフロントの前通るでしょ?」

「あっ、そうでした!」



そう言って自分のパーカーを取りに行く美波ちゃんはワンピースタイプの水着だった。

フリルがいっぱいのオレンジ色の水着。


……よく水着姿で恥ずかしげもなく歩けるよなぁ。

なんだか感心してしまう。

私は自分の姿を隠したくてパーカーを慌てて着たのに。

美波ちゃんは水着姿で脱衣所の扉を開けた。

そんなことを考えてしまう自分は性格が悪いと思う。



「お待たせしましたっ。行きましょう!」



元気な美波ちゃんのあとを追いかけ、部屋を出る私。

廊下には既に冬弥くんと湊くんが立っていた。

2人ともダボダボのパーカーを着ている。

ちらりと見える海パン。

冬弥くんも湊くんもスタイルが良いから格好良い。



「あ、来たね」



湊くんと目が合う。

それは一瞬のことで。

私は思わず目をそらしてしまった。

今は湊くんの目を見ることができないや……。