例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う

胸に抱えているのは水着の入った紙袋。

この水着……。

似合わないかもしれない。

結局、この水着に似合う私にはなれなかった。


紙袋から水着を取り出し着替える。

脱衣所の鏡で自分の姿を確認する。


冬弥くんと水着を選んだ日。

試着室で見た自分の体。

あの日よりウエストが細くなっている。

足も腕も細くなっている。

そんな自分の姿に満足する。

満足するのに。

どこか心の中で、この水着は私に似合っていないと思ってしまう。


まだダイエットが足りなかった?

もっと痩せたら似合うかな?

体重をあと1キロ減らせば似合うかもしれないのに。


……まだ、似合わない。



「着替え終わりましたー?」



美波ちゃんの声が聞こえる。

扉をノックする音。

私は今の水着姿を見せたくなくて、さっきまで着ていた大きめサイズのパーカー羽織る。

パーカーのチャックを上まで上げて水着を隠す。

タイミングよく開かれる扉。