例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う

「如月って何者?」



冬弥くんが美波ちゃんに問う。

それは美波ちゃん以外のみんなも同じこと思ったようで、美波ちゃんへ視線が集まる。

あわあわとする美波ちゃん。

それからしばらくしてゆっくりと口を開いた。



「父が、IT関連の社長をしていて……」

「如月は社長令嬢ってこと?」

「まあ、はい……。ホテルのチケットも父から頂きました」

「そうなんだ。お父さんにお礼を言っといて」

「分かりました」



初めて知った美波ちゃんのこと。

美波ちゃんの家はお金持ちなんだ……。

だから、あんなに大きいお弁当を作れるの?

料理が好きなのかな……?


謎の多い美波ちゃん。

でも、この旅行で美波ちゃんのことを知ることができたら嬉しいかも。


そんな話をしながら私たちはチェックインをする。

男女別の部屋。

宿泊する部屋は最上階だと言われたときはびっくりした。

エレベーターを降りた私たちは、部屋の前で手を振る。


美波ちゃんと私。

冬弥くんと湊くん。

男女で分かれて、それぞれの部屋に入る。