例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う

「てかさー、如月さんが白雪姫なんて似合わないよね」

「分かるーっ。しかも冬弥くんと並ぶとかあり得ないんですけど」

「あの体型でステージに立つとか恥知らずだよね」



聞こえてえしまった美波ちゃんへの悪口。

バカにするような笑い声。

大きい声で話すクラスメイトたちの声は、きっと美波ちゃんの耳にも入っているだろう。

美波ちゃんを見ればうつむいている。


……不愉快でしかない。

なんとか悪口を止めたい。



「デブスって言葉がお似合いだよねーっ」



クスクスと笑っている女子たち。


ひどい。

あんまりだ。


気づけば私は動き出していた。



「その言葉、取り消して」



悪口を言う女子たちの前に立つ。

私の声は教室を静まり返らせた。

クラスメイトの視線が私たちに集まる。



「は? 私たちは事実を言っただけだし」

「てか、何様のつもり?」



口調がきつくなる女子たち。

彼女たちの標的は一瞬で私へと変わった。