例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う

「好き、というか。……優奈に似合うと思って」

「そ、っか」



急に顔が熱くなる。

冬弥くんの一言で感情が浮き上がる。


嬉しい。


思わず水着を抱きしめる。

冬弥くんが私に似合うと思うものを選んでくれた。

私のために……。

赤くなった顔を隠すように下を向く。

そんな私の頭に重みが加わる。


……冬弥くんの手だ。

久しぶりの温度。

その温度を感じられただけで胸がしめつけられる。



「ここで言うことではないと思っているけど、」

「……」

「ずっと。……避けていてごめん」



冬弥くんの静かな声が心に届く。

じんわりと目に涙が浮かんだ。

自分がどうして泣きそうなのか。

分からないけど。

多分、冬弥くんとまた関係を戻せるような気がしたから……。



「……私こそ。逃げてばかりでごめん」



水着を抱きしめる腕に力が入る。

関係を戻そうとする瞬間って、こんなにも緊張するんだ。

だけど、嫌な時間じゃない。