「三年経ったからって、それはないわよねぇ~リルヴィちゃん! ラウルもユスリハちゃんも娘の教育がなってないわヨー」

 再び振り向いて背後のパパとママを見やる。二人はあたしに「めっ!」という視線を送りながら、タラおば、ええと、タラお姉様に苦笑いを返していた。

「エヘヘ~ごめんなさいって! お久し振りですータラお姉様! 三年経っても相変わらずお若くてお美しい」
「ヤァだ~何処でそんなおべんちゃら身につけたの? さすがに十代は三年も経てば変わるわネー、顔は益々ユスリハちゃんに似てきたんじゃない? でもそんなお世辞は誰に似たのかしらん??」
「いえ、お世辞なんかじゃないですってば! ──あれ?」

 あたしはおどけたやり取りをしながら、今までの再会と同じようにタラお姉様に抱きついた。亜麻色の滑らかなウェーブ・ヘアに色っぽい涙ボクロ、パパより六歳も上の四十代半ばなのに、時間を止められていなくても若々しい姿、溢れそうな形の良いバストも前回会った時と変わりはなかったけれど、抱きついた胸の下は……驚くほど張り出していたのだ! それに気付けなかったのは、いつものスタイルの良さが分かるピッタリとした衣装ではなくて、随分緩やかなドレスを纏っていたからで……これって──!?