「あぁ、わかったよ」 「それじゃあ、解散ー!」 その言葉で、あたしはサッと身を引く。 おい、と聞こえた彼の声に聞こえないふりをして、もう一本奥の路地へ入る。 追ってこないように、追って来れないように。 暗闇に姿を消した。 暗くて複雑に入り組むこの地形を完全にモノにしたあたしだからこそできること。 あたしは自分の家に向け、早足でそこを去る。 その場には、1本のみたらし団子の竹串とホワイトムスクの香り、そして新たな伝説だけが残った。