目を逸らした先にいた梢はため息を吐いて呆れ顔。
だ、だって……あまりの破壊力に八千代くんをしっかりと見れない。
もっとちゃんと堪能したいのにっ。
「でもこんなところにいていいの?他の団員達、体育館に集まってなかった?」
「体育館で最終打ち合わせするんだって。俺はこれ忘れたから取りにきた」
梢と八千代くんの会話から、チラリ、隣の席を見る。
八千代くんが取り出したのは白い手袋だった。
……今年の援団のコンセプトを考えたのは一体誰なんだろう……
本当のほんとにグッジョブすぎる。
「ねーあれ、八千代くん?いつもと雰囲気違く見えるね」
「学ランだからかな?なんかカッコいいね」

