八千代くんのものになるまで、15秒






それにしても。



『私にできること、ないかな……』
『八千代くんが笑ってくれるなら、何でもいいよ』



この前、電車の中であぁ言ってしまったけど。

今の私に、一体何ができるんだろう。


あの後すぐに中間テストが始まってしまったから、結局何も出来てないし……




『百合さんのこと、好き?』
『さぁ?』




あの時はぐらかされたけど、八千代くんは絶対百合さんのことが好きなんだと思う。

だって、お兄さんの仁さんと一緒にいる百合さんを見て悲しそうな顔をしてたもん。


百合さんから貰ったっていうブックカバーを今でも大切に使っているし。




「蓮?さっきからボーっとしてるけど、大丈夫?」

「っえ、あ!うん!平気!ちょっと考えごとしてた!」