2年生のクラス替えで八千代くんと同じクラスになれたと知った時は、
その場で飛び跳ねてしまいそうなぐらい嬉しかった。
もちろん、梢とまた同じクラスになれたことも嬉しかったんだけど、
まさか密かに推していた八千代くんと同じ教室で授業を受けることが出来るなんて夢にも思わなかったから、
嬉しさは半端じゃなかった。
「──ていうか、八千代のキスマークの件はどうなったの?」
お昼休み、いつもの中庭のベンチで、梢は紙パックのジュースを飲みながら私の方を見た。
"特に興味はないけど、話のネタが無くなったから仕方なく聞いてみた"感満載。
けれども、八千代くんについて話す機会がもらえたのは大変喜ばしいことなので……
「彼女がいるのかいないのか、八千代くんはプレイボーイなのかそうじゃないのか、
いまいちよく分からなかったけど……見てる分には問題ないなって思った!」
席替えをして1週間と数日が経った今日、やっと梢にこの件について話すことができたよ。