「──い、た」 その瞬間、チクリと痛みを感じて、いつの間にか私の腕には紅い痕が付けられていた。 「これ見るたびに俺のこと思い出して」 「分かった?」と、私の頭を撫でながら梓希くんはそう言った。 「長袖のシャツ着て隠さないでね」 「ん……」 「はは、顔赤いね」 むうっと頬を膨らます。 梓希くんのせいなのに。