八千代くんのものになるまで、15秒



夏休みに私が言ったこと、気にしてくれてる。
私のことを不安にさせないように、梓希くんは行動してくれてる。



『梓希くん、ずっと聞こうと思ってたんだけど、ブックカバーはどうしたの?』

『あぁ、新しい本に付け替えるの忘れてからなんとなくずっとこのままにしてる』



ブックカバーだって、今考えてみればわざと外したのかもしれない。
百合さんのことで私を不安にさせないように。

……それなのに私ってやつは……

不安だ不安だって、そればっかりだった。


梓希くんにとって、百合さんは大切な幼なじみだということに変わりはないのに。

もしかして、私のせいで、梓希くんの交流関係を狭めてしまってるんじゃないかな。