「っ、それやめてっていつも言ってるのに……」
振り向きざまに瑛士をジトッと睨むと、彼は悪戯が成功した子どものように笑った。
まったく……こーいうところは昔から変わらないんだから。
「なに、なんか忘れた?」
「ううん、そうじゃなくて……あのね、」
「なんだよ」
うぅ、いざ、幼なじみに伝えるとなると緊張するな。
家族みたいにずっと一緒に過ごしてきたから、どんな顔で報告すればいいのかも分からないや。
「……彼氏できた」
深呼吸をしてから、小さくそう言う。
でも、瑛士からの反応がいつまで経ってもない。
「瑛士?」と名前を呼ぶと、ハッとしたように「あぁ、」って、ようやく反応してくれた。

