ハッ、そ、そうじゃんっ!
もし、八千代くんが他の女子と一緒に登下校してるって想像したら胸が苦しくなるっ。
自分がされて嫌なことは、八千代くんにもしないようにしないと……
「ほら、ちょうど藤田のクラスの前通るし、ついでに言ってきちゃいなよ」
「そうだね……そうする。ありがとう梢。先に戻ってて!」
ひらひらと片手を振った梢と廊下で別れて、私は瑛士のクラスへと足を向けた。
後ろの扉を開けて、幼なじみの姿を探す。
確か席は窓側のはずだったけど……いないなぁ。
トイレにでも行ってるのかな?
「なんか用?」
また出直そうかと考えた時、わしゃわしゃと、後ろから頭を撫でられた。
こんな風に、犬みたいに撫でてくるのは1人しかいない。

