八千代くんのものになるまで、15秒



日向さんは八千代くんのことを下の名前で呼んでた。連絡先も交換してた。

……こういう風に比べるのはどうかと思うけど……私の方が、八千代くんのことを皆んなよりも、日向さんよりも早く見つめてた。


なのに、私はまだ、"八千代くん"としか呼べないし、連絡先だって知らない。


そんなことを考えて、心がもやついて。



『いつまで八千代のファンやってんのって話。あんたの八千代に対する気持ちは、ただのファンからくるものなの?』



そんなの分からないよ。
分からないけど。

私、日向さんが羨ましいって思った。
これ以上、八千代くんに可愛い姿を見せないでって思った。



「……日向さんと、デートするの……?」