「からかってる……?」
私の反応を見て楽しんでるの?
それともただの気まぐれ?
「からかってるつもりはないよ」
「じゃあ何でこんなこと……」
八千代くんはチラリと私のスマホに視線を移した。
「……大した理由じゃないけど、」なんて、呟くように続ける。
「頭の中俺でいっぱいにならないかなって、思っただけ。」
ぎゅ、と私の左手を強く握って、そんな八千代くんにまた胸が鳴った。
こんなことをしなくても、私の頭の中は八千代くんでいっぱいなんだよ。
『梓希くんの連絡先知れて嬉しい──』
「……っ、」
体育祭以降、八千代くんは皆んなに注目されるようになって、
日向さんにもご飯に誘われてた。

