私が頷くと同時に 「あっ、ちょっとこっち」 彼女に腕を引っ張られる。 数秒後“グシャリ”と何かが潰れる音がした。 振り返ると私が先程居た近くに人が落ちている。 落ちてきた衝撃と針で赤い血が四方八方に飛んでいた。 あのままあそこに居たら間違いなく私は返り血を浴びていたことだろう。 「危なかったね。あのままだったら返り血地獄になってたよ。地獄だけに!なんちゃって」 「うん、ありがとう」 彼女のシャレは無視して私は感謝の言葉を述べる。 「ありゃ、無視」 少し残念そうに彼女が呟いた。