結局午前中は、二手に分かれて行動した私たち。

 さすがに昼食と午後は四人で一緒に過ごそうということになった。

 そういうわけで、園内のレストランで私たちは桜子と涼介くんと合流した。

「ごめん亜澄。あんたたちを観察する予定だったのに、つい涼介と楽しんじゃったわ~」

 合流した瞬間、桜子が私に小声で謝ってきた。

 だけど表情はてへっという感じで、ぺろりと舌を出している。

 たぶん、涼介くんと回るのが想像以上に楽しかったんだろうな。

 一応、涼介くんのことは期間限定彼氏とは桜子は言っているけれど、期限を迎えたら本格的なお付き合いが始まるんだろうなあと私はほのかに想像した。

「あはは、いーっていーって。私たちも楽しめたし……」

「そうなの!? じゃあ、午後からはちゃんとふたりのことを見て、千早くんが亜澄のことを本当に好きかどうか見極めるね!」

 桜子は鼻息を荒くしながら言う。

 千早くんが本当に私を好きかどうか、か。

 桜子の目から見たら、それが分かるのかな?

 聞くのが怖いような、早く聞きたいような……。